/// Windows向けクロス開発環境の構築方法 /// この文章では、Windows上でLinux環境を実現する"coLinux"を利用して、 Windows上にクロス開発環境を構築する方法を説明します。 (対応OS) WindowsXP, Windows2000 (INDEX) 1. インストール元coLinuxの確認 2. coLinuxのインストール 3. Windows側ネットワークの設定 4. 開発環境構築用ファイルの準備 5. coLinuxの実行 6. ユーザの作成 7. Windows - coLinux 間のファイル共有 8. クロス開発環境の導入 補足 - coLinux側ネットワークの設定方法 --- 1. インストール元coLinuxの確認 0.6.2版(coLinux-0.6.2.exe)と、より新しい開発版(coLinux-0.6.3-rc2.exe)を 用意してあります。通常は0.6.2版を使用してください。 より新しい機能を使いたい場合や、0.6.2版特有の既知の不具合に悩まされることが ある場合のみ、開発版を試してみてください。 2. coLinuxのインストール (1) coLinux-0.6.2.exe を実行 (2) インストール先フォルダは c:\colinux に変更する それ以外は設定を変更せずにインストール作業を進める ※ インストール先に他のディレクトリを指定する場合は、 手順 4. でダウンロードするdefault.colinux.xmlを編集し、 ディレクトリ名を適切に変更して下さい 3. Windows側ネットワークの設定 [ブリッジ接続] - WindowsXPのみ (1) スタートメニュー → コントロールパネル → ネットワーク接続 を開く (2) 外部に接続されている接続名と、デバイス名が"TAP-Win32 ..."と なっている接続名の両方を選択(ctrlキーを使用) (3) 詳細設定メニューから"ブリッジ"を選択する (エラーが表示された場合は、メッセージに従ってプロパティを変更する) ※LANを構築していない環境では、ブリッジ接続できない事があります。 この場合は下記の"ルーター接続"でネットワークを設定してください。 [ルーター接続] (1) スタートメニュー → 設定 → ネットワーク接続(ネットワークとダイアルアップ接続) を開き、外部接続している接続名を右クリックして"プロパティ"を選択 (2) 詳細設定(共有)タブを選択し、インターネット接続の共有をチェックし デバイス名が"TAP-Win32 ..."となっている接続名と接続を共有する ※ ()内はWin2000の場合のメニュー名 4. クロス開発環境構築用のファイルを準備 (1) http://armadillo.atmark-techno.com/download/colinux/ から 以下のファイルをダウンロードする - root_fs.zip (ルートファイルシステム) - swap_device_256M.zip (swapファイルシステム) - home_fs_2G.zip (/home にマウントされるファイルシステム) - default.colinux.xml.zip (デバイス情報の設定ファイル) ※swap_device_..., home_fs_... の数値は解凍後のファイルサイズです 必要と思われる数値のファイルをダウンロードして下さい ※解凍ソフトによっては、解凍に失敗することがあります (WindowsXPの標準機能で解凍できることを確認しています) (2) ダウンロードしたファイルを解凍ツールで解凍後、 coLinuxのインストールフォルダ(c:\colinux)に移動する 5. coLinuxの実行 (1) dosプロンプトを起動し、インストールフォルダ(c:\colinux)に移動する (2) colinux-daemon.exe -c default.colinux.xml とコマンド入力する (3) 起動ログの表示後、"colinx login: " と表示されたら"root"でログインする 6. ユーザの作成 # adduser [ユーザ名] (例) ユーザ"somebody"を作成 # adduser somebody 7. Windows - coLinux 間のファイル共有 smbmountコマンドを使用して、Windowsの共有フォルダをcoLinuxの ディレクトリに割当てます # smbmount //[IP address]/[共有フォルダ名] /[マウント場所] (例) Windowsの"shared"という共有フォルダを /mnt/smb にマウントする WindowsのIPアドレスは 192.168.1.100 とする # mkdir /mnt/smb # smbmount //192.168.1.100/shared /mnt/smb 以後、共有フォルダ"shared"と"/mnt/smb"間でデータ交換が行えます 8. クロス開発環境の導入 各製品のマニュアルに記載されているクロス開発環境の構築方法に従い coLinux上で作業を行います (開発環境の構築に必要なファイルは、前章で使用した共有フォルダにコピーしておき、 coLinuxからアクセスできるようにします) 補足 - coLinux側ネットワークの設定変更方法 インストール時にDHCPに設定されているネットワーク設定を 固定IPアドレスに変更する方法です ※ ifconfig コマンド実行時に、eth0 デバイスのIPアドレスが表示されない場合、 固定IPアドレスを設定する必要があります。 [設定例] IPアドレス : 192.168.0.40 ネットマスク: 255.255.255.0 ゲートウェイ: 192.168.0.1 DNSサーバ : 192.168.0.1 (1) /etc/network/interfaces を編集 auto lo eth0 iface lo inetloopback iface eth0 inet static address 192.168.0.40 gateway 192.168.0.1 netmask 255.255.255.0 (2) /etc/resolv.conf を編集 nameserver 192.168.0.1 (3) 設定を反映させる # /etc/init.d/networking restart ((参考URL)) http://www.colinux.org/ http://www.geocities.jp/error_storm/ http://iwa.ath.cx/colinux/ http://ehe.s57.xrea.com/index.php?coLinux ※ 上記の参考URLには、作業用ディスク容量の増加方法や、 CD-ROMをcoLinuxでマウントする方法等も記載されています